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2008年6月25日水曜日

フォーラム事務局より

 6月の講演会では、第2次世界戦後にシベリアの日本兵捕虜が置かれた状況について、ロシア側の新資料を開示しつつお話しいただきました。スターリン体制化のロシアの特殊事情、日本の大陸における15年戦争とその戦後処理、米ソ冷戦などの要素が絡み合う複雑な状況を、捕虜が施された教育という視点から解きほぐしていただきました。当時の「教育」の場の写真、捕虜の手になる「日本新聞」など、貴重な資料は新鮮な驚きでした。

2008年6月15日日曜日

事務局からのお知らせ

 下記の要領で、ハンガリーのナイーヴ・アートの異才、バラージュの展覧会を催します。皆さま、お誘い合わせのうえ、ご来場ください。

バラージュ・ヤーノシュ展
  *   *  *
アート・スペース“タニャ”オープニング企画


 タニャとは何かと思われるでしょう。それは、ハンガリーの大平原に点在する散居の農家のことを言います。富山県の砺波平野に見られる散居に似た農家の形態です。それは、ハンガリーの大平原の農民のシンボルなのです。
 このアート・スペース“タニャ”は、世界各地の人々のアートを中心に、都会のコンクリートの世界に窒息しそうな人たちに、潤いをもたらそうという趣旨で作られました。コマーシャルな世界とは少し違った原理で運営していきたいと思っています。ねらいは、あまりコマーシャルなアートの世界では扱われないアート、日本ではあまり知られていないアートを、紹介していきたいと思います。いわばサブ・カルチャー的なアートです。

今回は、アート・スペース“タニャ”のオープン企画として、6月20日より7月20日まで、ハンガリーのロマ(ジプシー)画家バラージュ・ヤーノシュBalazs Janosの作品を展示・紹介します。バラージュはすでにヨーロッパでは高い評価を得ている画家ですが、日本ではまったく無名といっていいでしょう。その詳細はDMに譲りますが、ロマの意外性あふれる絵画を味わっていただきたいと思います。
 なお、6月20日午後6時より、オープニング・パーティを開きます。どうぞ起し下さい。

 2008年6月
 アート・スペース“タニャ”

 場 所 渋谷アイビス・ビル地下1階
     渋谷区渋谷2-17-3(〒150-0002)
 制 作 南塚信吾・直子;バーンスキーパール
 連絡先 NANZUKA UNDERGROUND
電 話 03-3400-0075
 メール info@nug.jp

2008年6月1日日曜日

第54回講演会

日付:2008年6月7日(土)
時間:16:00~18:00
場所:渋谷アイビスビル10階
内容:日本人捕虜が戦後のソ連で受けた教育
講師:小林 昭菜氏
プロフィール:小林 昭菜氏(法政大学大学院)
 長野県出身。2008年3月法政大学大学院人文科学研究科国際文化専攻修士課程修了、現在同大学国際文化研究科の研究生として在籍。修士論文テーマ「第二次世界大戦後のソ連における日本人軍事捕虜―思想教育からの考察―」
要旨:
 第二次世界大戦後、約60万人の関東軍兵士や民間人がソ連各地、モンゴルに移送させられ、強制労働に従事した。日本では、この出来事を「シベリア抑留」と呼ぶ。ロシアではソ連邦崩壊後から政府の公的な史料が公開され、この出来事について様々な事実が明らかにされつつあるが、日本ではまだ十分に紹介されていない。報告では、「シベリア抑留」の概要、そして、ソ連の収容所で日本人捕虜はどのような教育を受けていたのか、日露間の史料からその一部を紹介したい。