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2009年2月27日金曜日

第62回公演会

日付:2009年3月7日(土)
時間:16:00~18:00
場所:渋谷アイビスビル10階
内容:万国史のルーツを探して
講師:南塚 信吾 氏
プロフィール:南塚 信吾 氏(法政大学教授、世界史研究所所長)
 富山県出身。専門の東欧史研究の枠を超えて、グローバルな視点で世界の歴史と人々の文化、交流の様相に関心を持つ。ご存知、当フォーラム理事長。
 近著に、A Social Bandit in Nineteenth Century Hungary: Rozsa Sandor, Columbia University Press, New York, 2008.
要旨:明治期には「万国史」という名の教科書が文部省の肝いりで数多くつくられた。その大部分は英語の世界史(universal history, general history, history)の翻訳であった。
 では、どういうものが翻訳されたのか。だれが、どのように選んで「輸入」してきたのか。「分からない」。ただ、大部分がアメリカからであった。福沢諭吉なども持ち帰っている。
 では、アメリカでの19世紀前半の世界史はどのような状況にあったのか。それを調べにピッツバーグへ行った。すると、アメリカの歴史記述は当時はまだ遅れていて、そのほとんどはイギリスからの「輸入」であることが分かった。
 では、19世紀初めのイギリスの歴史記述はどうであったのか。それを調べると、イギリスの歴史記述は、当時のドイツの歴史記述を強く意識していることが判明。
 では、ドイツの歴史記述はどうだったのか。ドイツとイギリスの19世紀始めの歴史記述を見ていると、どうも変な歴史書にぶち当たった。それは何か?

フォーラム事務局より

 初夏のような陽気があったかと思うと、小雪の舞う寒さが戻るなど体調管理が難しい今日この頃です。皆さま、どうぞご自愛ください。
 2月の講演会では、イタリアのミラノで現地人スタッフを率いて企業活動を展開された講師のかたから、イタリア人の社会観や人生観の一傾向について、身近な衣食住の習慣から言語や音楽、美術にいたる文化の諸領域にまで踏み込んでお話しいただきました。陽光溢れるラテンの息吹が伝わってくるような楽しいひと時でした。
 3月の講演会では、明治期の世界史教科書「万国史」の源流を求めて米国ピッツバーグの大学図書館で資料収集にあたった講演者が、歴史記述の持ついかなる問題に直面したのかを、貴重な資料を解読しながら語ってくださる予定です。